チンクエテッレ帰国後談話7・・・朝市と魚屋と船のチケット その2

さて、mercatoの買い物が終わって9時半頃でしょうか。私たちはこれからどうするか、について話し合いました。

出発前にききかじった情報の中に、バカンスシーズンの船はとっても混んで、当日行っても乗れないことがある、というようなものがありました。
それは主にジェノヴァからリヴィエラ海岸の街街に向かう船のことだったのですが、チンクエテッレ界隈もヨーロッパでは非常に人気のあるスポット。
ポルトヴェーネレへの船のチケットが買えるのかどうか、ちょっと心配もありました。

広場のすぐ前が港です。チケット売り場はまだ閉まっていて、その前に10:30を指した時計をあしらった看板が出ていました。次の出発はこの時間です、みたいなものですね。

市場で買った荷物をポルトヴェーネレに持っていくわけにはいかないので、一度アパートに帰る必要があるのですが、みんなで行って戻ってきたら、チケットの販売状況が把握できなくなってしまいます。
そこで、このままチケット売り場前で待機する組と、荷物をアパートに持ち帰る組とに分かれることになりました。

ここで問題になったのが、「どの魚を選ぶか」ということです。

アパートから市場に向かう途中、まだ比較的アパートに近いところで、メインストリートから1本入った道の方を見て、先輩Aが「あれ、何?」と言いました。
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私もそっちを見ましたが、先輩Aが言う「あれ」なるものを全く認識できませんでした。「ん? 何のことを言ってるんだろう・・・」と視線を泳がせていると、先輩Aは「ちょっと、行ってみる。」と、やや小走り気味にメインストリートを外れて進み始めました。

みんなついていくと、そこには車の屋台形式の小さな魚屋が開いていました。
見たこともない、名前などとうていわからない魚が色々と並んでいます。店のおじちゃんは、本当に漁師かどうかはわからないけど、いかにも漁師風の陽に焼けた感じのちょっぴり赤ら顔の典型的なイタリアの小さな町のおじちゃんでした。

私たちは少しの間魚を眺めてあーだこうだと話していましたが、これから市場に行くのに、ここで魚を買うのはあまりよい案とは思えません。

私は、この者たちは魚を買うのか、買わないのか・・・?といった疑問を抱いていると思われる表情で私たちを見つめていたおじゃんにききました。
"A che ora chiude?"---何時に閉まりますか
"Alle dieci e mezzo・・・o undici."---10:30か11時くらい
よし、それではmercatoで魚が売ってなかったら、帰りにここに寄って魚を買おう、今晩は魚料理だ!!
ということになっていたのです。

mercatoに魚屋は出ていませんでしたから、この魚屋に寄ることになったわけです。
船のチケットを買うのは私になりました。他の人はできない、と言うからです。私は必然的に残ることになりました。でも、ひとりで残っているのは心細いし、誰かの助けが必要です。
年功序列的に先輩Aが一緒に残ることになりました。
そこで、魚のことが問題になったのです。
同僚Iの言葉を借りると、料理担当は板長が先輩A、私がその下の主任でした。
同僚Iは多少のイタリア語は話せましたが、今晩のメイン料理になる魚を選ぶ、という責任の重さに耐えられず、後輩Tと後輩Mは「私たち、荷物持ちます」風な役回りになっていました。
アパートに一度戻るのは構わないけど、魚選びはできない、と同僚Iはいうのです。「何でもいいよ、どうせなんだかよくわかんないんだから。」と、私と先輩Aは無責任なことを言い、しばしもめていたのですが、なかなか道が開けない中、
「じゃあ私が行くよ。」と先輩Aが言いました。先輩Aにここからアパートまで往復させるのは申し訳ない気もしますが、他に魚選びの責任を担える人はいません。
代わりに同僚Iが私と一緒にチケット売り場で待機することになりました。

「じゃあ、またここに集合ね。」と、私たちはふた手に分かれて、それぞれの仕事に取り掛かりました。
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by agrumi | 2012-07-20 15:13 | チンクエテッレに住みに行こう!


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